真言宗智山派吉祥院珍珠山

仏教コラム

わかりやすくQ&A私のルーツ・過去帳について

Q1過去帳(かこちょう)ってなあに?
 過去帳という言葉を耳にしたことはありますか?「過去帳は、家で言えば家系や系譜を書き留め、今生きているあなたのルーツを辿(たど)る唯一の資料とも言えるでしょう。
 過去帳は皆さんのお家であれば、お仏壇に納められて、毎日、拝む対象となるものです、日めくりのように1日から31日までページがあって、1冊の綴じ本になっています。各ページには、その日(ひ)にちに亡くなられたご先祖さまの戒名(かいみょう)が記されています。毎月1日から該当するページを開いて、その日に亡くなったご先祖さまを拝むようになっています。新しい月になれば、また戻って、1日のページを開くのです。
Q2お寺で何よりも大切なもの!
 お寺にも過去帳があります。お檀家さんすべてのご先祖さまの戒名や俗名、死亡年月日、続柄が記されています。お寺が火事になったらまず、何を置いても、ご本尊さまと過去帳を持ち出すように言い伝えられています。
 これまでにお檀家の皆さんにお願いした過去帳の調査は、江戸時代末期から大切に保管された過去帳を整理して、新しくきちんと揃(そろ)えたものをつくるためのものでした。この度、お陰さまで無事に調査が終わり、コンピューターへの入力も終えて、新しい過去帳が出来あがりました。皆さんのご協力に感謝し、ここにご報告致します。
Q3私の家にも過去帳はあるの?
 仏さまの多いお家では、位牌が多くて置き場所に困るという声を耳にします。そうした場合には過去帳をつくることをお奨(すす)めします。この数年に「家のお仏壇に過去帳をつくりたい」というお申し出が、いくつも寄せられした。お寺の過去帳も整えられて、お檀家さんの過去帳づくりに応えることが出来るようになりましたので、ご希望の方は寺までご相談下さい。ご希望が多いようならば、過去帳の開眼回向を併せて行いたいと思います。
 お仏壇を拝む時に、過去帳を開いてご先祖さまの戒名をお唱えする。これも心のこもったご供養と言えるでしょう。

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