真言宗智山派吉祥院珍珠山

仏教コラム

わかりやすくQ&A仏さまと出会う

Q1お仏壇で何を祈るの?
 皆さんは、毎日の暮らしの中でお仏壇にお茶やお水、またはゴハンをお供えしていますか? お仏壇にお祀りされている亡き人のお位牌に手を合わせていますか? その奥にあるご本尊さまに何を祈っていますか? お仏壇は仏さまをお祀りした壇、だからお仏壇と言います。ご本尊さま、そしてお亡くなりになられて、今は仏さまとなった、成仏した亡き人がお祀りされている、だからお仏壇なのです。
 その仏さまに何を祈るか? これは、私たち日本人がご先祖さまからずっとずっと受け継いできたこと。毎日の無事を祈り、毎日の無事に感謝することです。祈る心と感謝の念、これが日本人の感性を鋭くして、心を豊かにしてきました。
Q2仏さまって、何だろう?
 そのお仏壇にお祀りされているご本尊さま、仏と成ったご先祖さま。仏さまの呼び名は本尊、仏、如来、菩薩、明王、天など、色々ありますよね。本尊はお寺のご本堂などの中で、一番中心にお祀りされている仏さまを言います。大日、薬師、阿弥陀如来などは悟りを得た仏さま、観音、弥勒、文殊などの菩薩は修行して如来を目指す仏さまで、私たち生きとし生けるものを仏の世界へと導きます。不動、愛染などの明王は憤怒の表情で私たちを戒め、煩悩を清めてくれます。毘沙門や帝釈、梵天は仏法を守護し、私たちの大切なものを守ります。
 こうした如来、菩薩、明王、天などをひっくるめて仏(ホトケ)と呼びます。そして、仏さまにはこのように役割に応じてグループに分けられています。あなたが苦しんだり、迷ったりした時、その時のあなたに親しみやすいお姿となって仏さまが救って下さるのです。
Q3仏さまと出会えるの?
 皆さんはいつもお仏壇にある仏さまに祈ることができます。お墓参りに行けば、菩提寺の吉祥院のご本尊さまを拝めます。どうぞ毎日、仏さまに祈って下さい。祈りを積み重ねてゆくと、いつか必ず気づくことがあります。自分自身の中に発見があります。それは何か……?自分の内に仏さまに成れる性質があることに気づき、仏さまが自分の中に存在することを実感します。
 仏とは自分の理想のかたち、本当の自分を"ホトケ"と名づけたのが仏教です。あなたが成れる理想型。それが仏なのです。祈りをくり返すと、あなた自身に秘められた仏と出会うことになるのです。自分を支えてくれる、あなたの周りにある生きとし生けるいのちの無事を祈る。至らない自分を支えてくれる存在に祈り、感謝する。それがあなたの可能性をいっぱい拡げるのです。

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